天然水中のヒ素の迅速浮選分離定量
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概要
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従来の浮選セルを改良して,天然水中のヒ素(III,V)を,より迅速に浮選分離定量する方法を検討した.天然水試料11当たりに塩酸10mlを添加した後,鄙過することなく,新しく考案した浮選セルを用いて水酸化鉄(III)共沈浮選法によりヒ素を分離濃縮した.ヒ素の定量はテトラヒドロホウ酸ナトリウムを用いる還元気化原子吸光分析法により行った.本法と従来法(試水に塩酸を加えて芦過した後,既報のタイプの浮選セルを使用する方法)を用いて天然水中のヒ素を定量した結果,両方法による定量値に有意の差は認められなかった.従って本法によれば天然水(陸水及び海水)中の1μg/1レベルのヒ素(III,V)を従来法より迅速かつ簡便に定量することが可能になった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1984-01-05
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