ニッケル・酸化アルミニウム還元触媒を用いた電量滴定法による高炭素含有試料中の全窒素の定量
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概要
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還元活性が良く,かつ耐久性に優れたニッケル・酸化アルミニウム触媒を開発し,電量滴定法による全窒素(以下TNと略記)定量への適用を検討した.その結果,汚泥及びし尿排水などの高炭素含有試料の分析に適用した場合にも,分解生成物による被毒を受けにくく,触媒の再生を行わずに長期間の連続使用が可能であることが分かった.このときの触媒量は2ml(1.5g)である.又,窒素酸化物(亜硝酸イオン,硝酸イオン)を含む液体試料の場合,酸(硫酸が最もよい)を添加して熱分解することによって,窒素回収率が向上することを見いだした.例えば,硝酸ナトリウム標準液の場合,硫酸/硝酸ナトリウムが5モル比以上で100%回収が可能である.変動係数は,固形物の試料量5mg,TN濃度が2.46%の場合で3%以下,液体の試料量50*l,TN濃度が100mg/l の場合で2%以下であった.又,測定時間はいずれも5分以内であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1982-08-05
著者
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