シミュレーション法による電位差滴定の終点誤差の検討
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概要
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シミュレーシヨン法により各種の実験誤差を含む電位差滴定曲線データ(中和滴定)を作り,それをコンピューターで処理したときの終点の誤差について検討した.データにはビュレットの読み取り誤差,pHメーターの読み取り誤差,零点調整誤差及び感度調整誤差が含まれると仮定した.当量点付近の1測定点から終点を計算により求める方法では0.1 mol dm^<-3> CH_3COOHを0.1mol dm^<-3>の強アルカリで滴定するとき,およそpH(6〜11)の範囲で終点は一定誤差範囲に収まった.グラン・プロットではpHメーターの読み取り誤差が終点に最も大きく影響し,次にビュレットの読み取り誤差及び感度調整誤差が影響した.一次及び二次微分法はビュレットの読み取り誤差が終点に最も大きく影響した.一次微分法ではプロットの細かさとデータ数は余り終点精度に影響しなかったが,二次微分法は当量点近くを細かくプロットするほど精度は向上した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1982-06-05
著者
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