高速液体クロマトグラフィーによる環境水中の亜硝酸及び硝酸イオンの定量
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概要
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高速液体クロマトグラフィーによる環境水中の亜硝酸及び硝酸イオンの迅速で簡便な定量法について検討した.固定相としてポーラスシリカ型の陰イオン交換充てん剤を,移動相としてpH6.4,0.005Mリン酸二水素カリウム-リン酸水素ニナトリウム溶液を,検出器としては紫外分光型検出器を用いた.検量線は亜硝酸及び硝酸イオンとも0〜50ngの範囲で原点を通る直線となった.共存物質ではリン酸及び硫酸イオンは1000ppm,陰イオン界面活性剤は100ppm共存しても影響はなかったが,塩化物イオンは(100〜200)ppm以上共存すると妨害を示した.実試料への応用では,河川水は特に妨害もなく1検体約10分で分析した.海水では塩化物イオンの妨害は移動相に塩化ナトリウム(濃度0.017M)を添加して解決し,実際の海水も分析した.
- 1980-08-05