1-(2-チアゾリルアゾ)-2-ナフトール錯体とEDTAの配位子置換反応速度を利用するカドミウム(II)の定量法

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概要

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• カドミウム(II)の速度論的定量法を検討した.1-(2-チアゾリルアゾ)-2-ナフトール(TAN)錯体とEDTAとの配位子置換反応においてカドミウム錯体の反応がマンガン(II)錯体を除く他の金属イオンの錯体の反応より10倍以上速いことを利用して定量した.反応速度の測定は界面活性剤トリトンX-100による可溶化法で溶解したTAN錯体の水溶液とEDTA溶液をストップドフロー装置で混合して行った.カドミウム錯体とほぼ同じ速度を持つマンガン錯体の影響はTAN錯体生成以前にアセチルアセトンを加えてマスクすることにより除いた.本法により30μg以下のカドミウムを迅速に定量できる.亜鉛(II),銅(II),マンガン(II),鉄(III,II),ニッケル(II),コバルト(II),鉛(II),水銀(II),クロム(III)は影響せず,硫酸イオン,酢酸イオンなどの陰イオンも影響しない.定量誤差は±4%以内,定量下限(1μg)においては±10%である.

• 社団法人日本分析化学会の論文
• 1978-06-05

著者

• 原口 謙策

  北海道工技研

• 原口 謙策

  工業技術院北海道工業開発試験所

• 伊藤 三郎

  工業技術院北海道工業開発試験所

• 原口 謙策

  工業技術院北海道工業技術研究所 日本分析化学会北海道支部長

• 中川 孝一

  工業技術院北海道工業開発試験所

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