4-(2-ピリジルアゾ)レゾルシノール,EDTA及びMIBKを利用するパラジウムの分離及び吸光光度定量
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概要
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パラジウム(II)のPARによる簡易,かつ迅速吸光光度定量法について検討した.すなわち,試料溶液(10〜20)mlにpH10.5の0.1M EDTA 5ml及び0.1% PAR水溶液0.5mlを加えた後,必要あれば0.1M水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.3〜10.5とし,水浴中で10分間加熱し,冷後全量を水で一定量に希釈して,520nmにおける吸光度を測定する.コバルト(II),鉄(III)などが共存するときは,O.1M EDTA(2Na塩)2ml,0.1Mリン酸二水素ナトリウム5ml及びリン酸を加えてpH2とし,PARを加え10分後に生成した緑色錯体をMIBKと数秒振り混ぜて抽出し,この有機相に0.1M EDTA (pH 10.5)5mlを加えて逆抽出し,水相をそのまま水で一定量に希釈し,520nmで吸光度を測定する.モル吸光係数は約2.5×10^4で(0.1〜2)μg/mlにおいてベールの法則に従い,吸光度0.001に対する感度は0.0043μg Pd^<2+>/cm^2であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1976-02-10