N, N'-ジメチル-N, N'-ジヘキシル-3-オクサペンタンジアミドとテノイルトリフルオロアセトン協同抽出におけるユウロピウム(III)及びアメリシウム(III)抽出錯体種のpH依存性
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概要
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N, N-ジメチル-N, N'-ジヘキシル-3-オクサベンタンジアミド(DMDHOPDA)とテノイルトリフルオロアセトン(TTA)を用いるEu^<3+>, Am^<3+>の協同抽出において, 異なる4種の抽出錯体種が認められた.それらは, M(a)_3(x)_3,M(a)_3(tta)(x)_2,M(a)_2(tta)_2(x)とM(a)(tta)_3(M : Eu^<3+>又はAm^<3+>, a : DMDHOPDA, x^- : ClO_4^-又はClCH_2COO^-)である.これらの錯体種の存在割合は2種の試薬(DMDHOPDAとTTA)の割合と水相の水素イオン濃度に依存し, pHに対する上記4種の錯体の存在割合の関係を得ることができた.EuとAmの分離係数はpHが2より低い領域で最も高く, pHの上昇につれて減少した.これはより高いpH領域では, DMDHOPDA, TTA共にこれらの元素の抽出反応に関与し, 協同効果が現れるためと解釈される.pHが3以上の高い領域では, 顕著な協同効果が観測された.この領域では金属イオンに錯形成するtta^-がpH上昇とともに増加し, 逆に対陰イオン, x^-の数が減少する.トルエン中により抽出されやすい錯体は対陰イオンを抽出反応に伴わない, 中性の種であることが確認される.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1997-03-05
著者
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