強磁場環境における微量質量測定
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概要
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核磁気共鳴装置(NMR)周辺の強磁場環境において, 微量化学はかりが正常に作動し正しい測定値が得られるかどうかを検討した.通常電子はかりは使用に先立ってゼロ点を合わせ, スパン調整を行ってから使用する.NMRは強力な磁場を備え漏洩磁場も強いが固定した磁場を示すため, はかりの調整が行われた後に磁場の変動がなければ正確な測定値が得られた.調整後移動したり, 質量分析計のように磁場の出力が変動するものの周辺では測定値の変化が観察されたが, 調整後移動したり極端にマグネットに接近して設置しないかぎり, 測定値に影響を受けることはなかった.機械式の微量はかりではNMRの強磁場において数μgの重量誤差が見られた.測定値に影響を与えるほかの原因には, はかりの周辺で磁化した物体を取り扱ったり移動することが挙げられ, この場合は測定値の変化や異常値が示される.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1997-02-05
著者
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成田 九州男
静岡県立大学薬学部
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内田 三夫
静岡県立大学薬学部
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榊原 和久
ザルトリウス(株)
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河原 紀男
(株)島津製作所
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渡部 新一
日本シイベルヘグナー(株)
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須田 俊一
日本シイベルヘグナー(株)
-
河原 紀男
島津製作所
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