トンネル電流の超微小距離依存性測定による金属錯体吸着金表面の障壁高さの評価
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概要
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走査トンネル顕微鏡を用いると, 最大数nmの超微小距離におけるトンネル電流のトンネルギャップ幅依存性測定から試料の局所表面における障壁高さを評価することができる. この手法によれば, 大気中での測定でも金基板は探針によらず再現性が得られることを明らかにしてきた. そこで本研究では, 構造の異なる金属錯体を幾つか吸着した金基板の障壁高さを算出し, 非吸着の場合と比較することにより分子のキャラクタリゼーションを試みた. その結果, 金属錯体を吸着した金基板の障壁高さは非吸着の場合と明確に異なっていた. これは, 金属錯体が吸着したことによる金表面の電子状態の変化をとらえたものである. 更に, 化学構造の異なる錯体を吸着した系における障壁高さを比較したところ, それぞれ異なる障壁高さを得た. 以上の結果から, 走査トンネル顕微鏡を用いた分子種のキャラクタリゼーションの可能性を見いだした.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2001-06-05
著者
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