高分解能誘導結合プラズマ質量分析法による高純度ジルコニア中微量不純物の定量
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概要
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高分解能誘導結合プラズマ質量分析法により高純度ジルコニア粉末中微量不純物を定量した.ジルコニア試料0.5 gをテフロン容器中で硫酸(1+1)5mlにより230℃ 40時間加熱して分解した.高分解能で測定することにより,ほとんどのスペクトル干渉を回避することができた.Zrによるマトリックス効果について検討した.内標準元素としてInについて検討したところ,InのZrによるマトリックス効果は,Hfを除く分析元素で似ていたため,Hfの定量分析については標準添加法を,それ以外の元素については内標準法を用いた.Hfは内標準法で求めた定量値と標準添加法で求めたそれとは大きく違ったが,それ以外の元素は極めて近い値が得られた.標準添加法で得たHf濃度は,誘導結合プラズマ原子発光分析法で得られた値に極めて近い値となった.各不純物元素の固体試料中の検出限界は0.01から9μg g^<-1>であった.市販されている3種類の高純度ジルコニア粉末中Na, Mg, Al, Ca, Ti, V, Cr, Mn, Fe, Ni, Sr, Cs, La, Ce, Hf, Pb, Biの17元素の定量を行った.
- 2004-03-05