二酸化鉛水和物へのタリウムの吸着を用いた尿中の微量タリウムの原子吸光定量
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概要
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四酢酸鉛を加水分解して得られる二酸化鉛水和物(HLD)に対するタリウム(T1)の吸着特性を利用して、尿中に含まれる微量T1の捕集/定量法を検討した。すなわち、メンブランフィルター上の調製直後のHLDに、試料溶液を吸引炉過する要領で通過させるだけの操作で、T1を吸着させた。吸着操作後、T1が含まれるHLDをEDTAにより還元しAASで定量する方法を、合成尿試料に含まれる全T1の定量に適用した。尿に含まれる成分の中で、塩化物イオンと尿酸がT1の吸着捕集を妨害したので簡単な前処理を行った。試料のpHを1〜2に調整し、硝酸銀溶液を添加した後、炉過を行うことでそれらの妨害を同時に除去できた。尿10ml中に含まれるμgオーダーの全T1が良好な回収率(98%以上)で再現性良く(相対標準偏差3%以内)定量できることを明らかにした。
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1989-06-05
著者
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