CIMアーキテクチャー : 統合化エンジニアリング・データベースの構築
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概要
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貿易摩擦にともなう円高、そしてアジアNIESの追い上げと産業界を取り巻く環境はいちだんと厳しさを増し、国際分業を含めた総合的な生産体制の見直しか必要となっている。加えて、国内市場では技術革新による安定成長時代に伴い、企業の経営方針は多品種少量生産へと転換し、必要なものを必要な時に生産する体制はもちろん、加えて品質の向上、コストダウン、販売網の拡張を余儀なくされている。このような状況下、各社、コンピュータ支援による全社的な統合製造システム、いわゆるCIMの構築へ向けて拍車をかけている。IBMにおいても、ワールドワイドにCIM実現に向けて、全開発研究所および製造工場で統一したシステム構築が要求されている。また、それらの研究所および工場独自にもCIMを目指して、全社的なシステムをカバーしながら急速にアプリケーション・システム開発が行なわれている。だが現段階では、それらワールドワイドなシステムと、それを取り巻く各事業所のアプリケーション・システムは別々に稼働していてデータベースが一致していないという状況である。全社的な流れを持つべきであるCIMにおいて、このような状況は問題である。本論文は、この問題を解決するために、DCSをカストマイズし統合化エンジニアリング・データベースを構築する現実的なCIMアーキテクチャーの内容である。IBM製品であるDCS(Data Comunication Service)は、VMおよびMVS上で稼働し関係データベースを用い強力な次の3つの機能を提供する。・アプリケーション・サービス機能-CADAM CATIA等をメニューから実行できる。-・データベース機能-CDF(Consolidated Design File)と呼ばれ関係データベースを用い管理する。-・データ・コミュニケーション機能-CTT(Copy Transfer Transform)と呼ばれデータ変換、転送を行う。-
- 1989-10-16