協調動作機構を用いた設計解析支援システム
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概要
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設計対象となる回路が大規模化するに従い、シミュレータ等の検証ツールでエラーとなった原因を追跡する解析作業には多大な工数が必要となってきている。特に大量の論理回路図やシミュレーション結果波形を紙面上で参照したり、回路図や波形のエディタを単体で使用して問題点を追跡する環境では、論理回路図とシミュレーション結果波形を対応させたり、問題箇所を抽出することは難しく、問題点を特定するまでに非常に多くの時間を費やすことになる。実際に回路規模の増大に伴い、全体の開発期間は長くなるが、開発期間に占める解析期間の割合は増加する傾向がある。我々は上記課題に対し、省メモリで高速に動作する解析専用ツールを開発すると共に、これらのツールに共通の協調動作機構を組み込むことで、論理回路図とシミュレーション結果波形間のクロスプロービング、問題箇所の抽出/部分回路の自動生成が、同一マシン上で即座に行えるシステムを構築した。本稿では開発した解析専用ツールの説明と、協調動作機構の構成、及びこれらを使用した設計解析支援システムについて述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-03-12