プロセッサ間データ転送についての一考察
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概要
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並列マシンを効率良く動作させるためには、各要素プロセッサの高性能化と共に、要素プロセッサ間の通信処理の高速化が不可欠である。我々は上記課題に対し、1要素プロセッサ上に演算プロセッサと通信プロセッサの2つのCPUを持つ分散共有メモリ型並列マシンを試作しプロセッサ間通信性能の向上を試みた。これは、演算プロセッサと通信プロセッサの処理を独立させることで、演算処理と通信処理の同時実行を実現、通信処理の隠匿を目的としている。本論文では試作した要素プロセッサを2台用い、プロセッサ間DMAとリモートアクセスについて評価、考察を行った。その結果、データ送信側の通信オーバーヘッドの削減を実現したが、データの受信側で見た場合、両者の性能にはほとんど差がないことがわかり、高速データ転送の実現にはソフトウェア処理を排除する必要があることがわかった。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-09-20