ソフトウェア分散開発のためのリポジトリシステム
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概要
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ソフトウェア生産性の向上が課題となって久しく、最近では、CASE(Computer Aided Software Engineering)がその手段として注目を集めている。ソフトウェアの開発は多くの工程を経て行われ、例えば、システム設計という一つの工程をとっても、業務設計、画面設計などのさらに詳細な工程から構成される。ソフトウェアの開発を円滑に進めるためには、これらの工程間で効率的に設計情報を受け渡す必要がある。このため、CASEの効果的な活用には、ソフトウェア開発に関わる情報を一元的に管理するリポジトリシステムが不可欠である。東芝では、以前よりソフトウェア開発一貫支援システムMYSTARの開発・実用化を進め、その一貫として、リポジトリシステムに相当する、設計データ辞書(DDD)を提供してきたが、ソフトウェア開発環境の変化にともない、以下のような問題点が顕在化してきた。・設計情報を単一レベルで格納しているため、設計領域間の不整合の検出が困難である。・複数の設計者が同時に設計作業を行う場合のDDDの共有が困難である。・一極集中型のデータベースであり、PCや地域に分散した開発環境に適合しない。これらの問題を解決するため、J-3100上に開発中のMYSTARを対象として、PCでの分散開発を可能とするリポジトリシステムを開発した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24