語学訓練用ICAIシステムのための言語機能情報の利用
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概要
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著者らが現在開発中の語学訓練用ICAIシステムでは,学習者とシステムの間で外国語による自由な会話をシミュレートしながら教育的指導を行うことによって,学習者の語学力を向上させることを目標としている.現在までに,ある場面を設定した上での自由な会話をシミュレートする機能と,綴りや文法,ごく限られた語句や構文に関する使用法を指導する機能については実現した.しかし,学習者の会話能力を向上させるという観点からは,これらについての指導だけでは不足であり,会話において自分の意図を表現し,相手の意図を理解する能力を身につけさせるような指導が必要である.一方,コミュニケーション能力の育成を目的とする外国語教授法であるCOmmunicative Approachの特徴に1つに,言語機能の重視があげられる.言語機能とは,例えば「依頼をする」,「許可を求める」などといった,ことばの使用目的のことであり,言語機能を重視して外国語を教授するというのは,ある言語機能に対応する表現を場面に応じて使用できるように教授するということである.本稿では,言語機能に関する指導を行うために,本システムの持つべき言語機能に関する情報と,この情報を用いて行う処理方式について述べる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-02-25
著者
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