ユーザ・インタフェース応用のための投機的並列計算システムの構想
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概要
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メモリ容量の増大やプロセッサの速度向上によって、計算機の使われ方は質的に変化してきた。現在のワークステーションなどでは、その計算資源の多くがユーザ・インタフェースに用いられており、人間の知的活動を支援するメディアとしてのコンピュータが注目されている。一方、並列計算機が現在実用化されつつあるが、その利用形態はまだ確定しておらず、利用技術の研究が並列計算機の普及にとって不可欠となっている。また、これらの並列機を含む計算機群と高速ネットワークによって構成される分散環境も豊富な並列計算資源となりうる。人間の数よりもプロセッサの数の方がはるかに多いという環境では、今までには考えられなかったことにもプロセッサを活用できる可能性があり、計算機の新しい利用技術が期待される。本研究は、知的活動を支援するインタラクティブ・メディアとしての計算機への並列・分散処理の活用を目指し、「投機的並列計算」と呼ばれる概念を導入して、並列計算資源を有効に活用したユーザ・インタフェースを構築することを目的とする。本稿では、研究の構想を概説し、投機的並列計算システム実現に向けての課題を明らかにするためにワークステーション・クラスタ上に試作した簡単な実験プログラムについて述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-09-20
著者
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