量的判断常識人工知能 : 判断基準の遷移モデル
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概要
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人間の持つような柔軟な判断能力の実現を目指し,量的判断に的を絞った常識人工知能の研究を進めている量的判断とは,『対象』が持つ『量の尺度』を理解し,その数値の程度・比較判断を行うことである.量的判断には,与えられた数値データの分布を基準とする相対的な判断と,日本人の多くが,「富士山の標高は高い」と判断するような常識的な基準による判断がある.前者は,DB等によって与えられた数値データを用いることで,後者は,『対象』と『量の尺度』の組(山の標高,等)に対する基準値(平均値,最大値,等)を用いることで量的判断が可能である.しかし,アメリカ人と日本人では,山の標高に対する感覚が異なるように,常識的な基準は絶対的なものではなく環境に依存している.本研究の目的は,常識的な基準(判断基準)による量的判断において,環境変化に対して従来の判断基準から,新しい環境で通用する判断基準へ遷移できる能力を実現することである.本稿では,「富士山の標高はどうか」等の『対象』のインスタンス(富士山)を1つに限定した量的判断に対して,外部からの意見(高い,低い,等)をもとに判断基塗を遷移する動的モデルを提案する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-09-20
著者
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