クァドトリーを用いた海洋環境データの画像表示
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年地球規模環境問題に関しての研究、対策に大きな関心が寄せられてきている。この様な場合、各種の環境データ、例えば、大域的な環境現象に関する測定データ、大規模数値計算結果から得られるシミュレーションデータ等を分析し、種々の環境現象の解析を行うことになる。ところで、このようなデータは大容量であり、その効率的な処理技術が要求される。特に、得られたデータをわかりやすく可視化することが様々な場面で重要となってくる。そこで、我々は近年めざましい発展を遂げているコンピュータグラフィックスを利用して、各種の環境データを効率的に表示できるシステムの開発を目指している。本稿では、海洋環境データの表示を考える。具体的にはNOAAによって測定された全世界の海水の温度分布データを扱う。そして、与えられたデータに対して階層的データ構造の一つであるクァドトリー構造の概念を利用して表示を行った結果について報告する。海水の温度は地球上の温度と密接に関連しており、地球温暖化に関する研究においても海水の温度の状態を把握することが重要となる。なお、本研究ではSONY TEKTRONIXグラフィックワークステーション4337を使用した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-03-14