文字抽出を目的とした景観画像2値化方法の一検討
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概要
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文字の位置・大きさ・向きなどの情報が与えられない画像の中から文字を抽出し、認識する方法の2値化について検討を行う。2値化の手法にはすでに非常に多くの種類が存在する。このうち照明条件が変化する条件のもとで撮影された画像を用いる場合には、動的な2値化を用いることが望ましい。景観画像から文字を抽出する場合には、文字と背景の間に生じる濃度変化を反射率の変化の推定値により残すことができる2値化が提案されている。この手法では、照度の変化がゆるやかである場合には良い結果が得られるが、濃い影が文字と重なる時は、文字を完全に分離することができない。一方、文字の「線」の特徴を直接用いた2値化の手法も提案された。この手法では「線」を抽出するため、最終的な2値化の結果は照明変化の影響を受けにくい。しかし濃度値を直接用いており、例えば濃い影の中外における文字と背景の濃度差は異なるが、処理ではこの点を考虜していない。本報告では、文字が背景に対して持つ反射率の比と文字の「線」幅に注目した文字抽出方法を提案する。ここでは文字の反射率/背景の反射率は1以下とする。これは背景が明るく文字が暗い場合である。比が1以上、1以下の文字が混在する画像に対して両方を同時に抽出する2値化を行うと、存在しないエッジが表われてしまう。従って、背景が文字より明るい場合とその逆に分けて取扱うことにより、問題を単純化できる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04
著者
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