線形・非線形計画法を用いた仮説推論での極小解への捕獲からの回避法
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概要
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仮説推論とは真偽の不明な事柄(仮説)について取り敢えず真であると考えて推論を進め,ゴールが証明できればその仮説が正しかったものと考え,ゴールを導くことができない場合はその仮説は誤りであり別の仮説を考える,という形式の推論方式である.このような推論により,知識ベースに不完全な知識を含めることができるため知識ベースの能力や汎用性を高めることができ,診断,設計といった実用的な問題にも応用する事が可能である.しかし仮説推論では,知識ベースの仮説間の矛盾チェックについて問題規模に対し最悪で指数オーダの時間がかかるため,推論速度の低下が問題となる.推論時間の短縮法としてはこれまでに冗長計算の回避による効率化,近似解法による計算時間の短縮等の方法が提案されてきた.これらのうち0-1整数計画法の近似解法の利用により準最適解を多項式時間で求める推論法については本研究でも一部を利用しているため,詳細を記述する.なおここで準最適解というのは,ゴールを無矛盾で導く要素仮説の重みの和が必ずしも(最小)最適ではないということである.また知識ベースは,真であることがわかっている背景知識と真偽が不明で互いに矛盾の可能性のある知識からなり,背景知識はホーン節集合で与えられる。これは以降の議論で共通のものとする.
- 1995-09-20
著者
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石塚 満
東京大学 工学部 電子情報工学科
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大澤 幸生
大阪大学 大学院 基礎工学研究科
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二田 丈之
東京大学 工学部 電子情報工学科
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二田 丈之
東京大学工学部電子情報工学科
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石塚 満
東京大学 大学院工学系研究科 電子情報工学専攻
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