学習者の既習知識に応じた企業内プログラミング教育の試み
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
従来から、プログラミング言語の教育に関しては、文法(構文要素)を逐一説明し、それぞれについて、小規模なソフトウェアの作成演習を通じて知識の定着を図るという方法が用いられてきた。この方法は、初学者に対しては、依然有効と考えられるが、入社時に、既に何らかのソフトウェア作成経験を有する者が増加している現在、企業内教育においても、既習知識の多様化に対応した教育を実施することが、教育効果の向上の面からも重要となっている。このような状況のもと筆者らは、新入社員対象のC言語プログラミング教育において、ある程度プログラミング経験を有する受講者に対して、課題解決を主体とした教育を実施し、その解決過程において、時間計算量分析や、ソフトウェアの再利用などのコンピュータ・サイエンス上の重要概念を体得するようなコースを展開した。本稿では、この教育コースの構成、指導法と成果を中心に述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-03-15