ディスプレイ用高速ページ記述言語インタプリタ

概要

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我々は、テキスト、静止画、音声等を統一的に扱えるマルチメディアデータベース指向電子出版システムを開発している。電子出版(Electronic Publishing)とは、紙メディア(印刷物)による出版と異なり、光ディスク等の電子メディアによる出版をさすものであり、従来の紙メディアでは実現不可能な動画、音声などの検索/利用が可能となっている。本稿では、マルチメディアデータベースの表示レイアウトシステムにおける静止画表示ツールとして開発中の、ディスプレイ用高速ページ記述言語インタプリタについて述べる。マルチメディアを扱う電子出版システムの静止画データのフォーマットには、ラスターデータによる表現、ベクトルデータによる表現、両者を同時に使用した表現などが考えられる。しかしながら、いずれの表現を採用しても、静止画データが表示/出力デバイスの解像度などに依存している場合、オーサリングの段階で種々のデバイスを想定してメディアを供給しなければならないために、出版物としての汎用性が失われてしまうことになる。一方、卓上電子出版(DTP)の分野では、機器間でのドキュメントデータの高い互換性を保つために、デバイスに依存しない形式で紙面イメージを記述する種々のページ記述言語が既に開発されている。その中でも、PostScript(PS)言語は、現在デファクトスタンダードとしての地位を確立しようとしている言語であり、1)デバイスに依存しない形式で図形記述できる(Device Independent)こと、2)オープンアーキテクチャであること、等の特徴を有する。我々は、これらの特徴に着目し、PS言語に準拠した言語仕様をマルチメディアデータベースの静止画データフォーマットとして採用している。PS言語がオープンアーキテクチャであるために、オーサリングツールとして既存のデザインツールを利用でき、出版社などのサードパーティーが静止画データを容易に供給できるようになる。さらに、Device Independentであるために、ソフトウェアとハードウェアの共通化を図ることができる。
社団法人情報処理学会の論文
1988-09-12

ディスプレイ用高速ページ記述言語インタプリタ

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