筒状物体の影絵からの立体形状の推定
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概要
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1枚の影絵を見てその輪郭線から物体の立体形状を推定するということが医用X線写真の認識上しばしば行われる.例えば胃X線写真の読影において医師は解剖学的知識を援用しながら胃の立体形状や他の臓器との位置関係を再構成する.この場合,解剖学的知識の援用は高度の知的活動と考えられる.一方,影絵だけ,つまり,物理的情報だけから推定される妥当な立体形状とはどのようなものであろうか.その推定の機構と可能性を明らかにしておくことは医学における知識情報についての洞察を深める上でも重要であろう.本稿ではこの問題を考え,計算幾何学におけるデローネー三角分割とボロノイ図にもとづく方法を提案する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1988-09-12