COBOLの拡張アドレスサポート方式
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概要
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COBOLの拡張アドレスサポートの背景高度技術分野のめざましい進歩と、コンピュータを使ったユーザ業務の拡大から、大型汎用コンピュータのより一層の大規模化、高速化が急速に進められている。日立の汎用コンピュータは、従来24ビットアドレシング(最大16MBまでアドレシング可能)であり、最上位OSのVOS3は図-1に示すような仮想記憶構造を有していた。しかし、以下に示す2つの理由から16MBを超えるアドレシングを可能とする拡張が必要になった。(1)ユーザ業務の拡大により、ユーザプログラムの実行を行うジョブ固有領域が、不足してきた。(2)OSの拡張に伴い、ニュークリアス領域、システム共通領域が増加の一途をたどっている。以上の要求から、日立では、31ビットアドレシング(2GBまでアドレシング可能)の拡張アドレシング機構を開発すると共に、2GBの仮想記憶空間をもつOS(VOS3/ES1)を開発した。これに伴って、ユーザプログラムで2GBの仮想記憶空間を有効利用するため、ニーズの高いFORTRANで拡張アドレスをサポートし、引き続き最大のユーザ数を持つCOBOLでも拡張アドレスをサポートした。本論文では、ユーザプログラムの拡張アドレスへの移行を重点に置いた、COBOLの拡張アドレスサポートの方針、仕様、方式について述べ、その効果をまとめる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01
著者
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今城 哲二
(株)日立製作所ソフトウェア事業部
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今城 哲二
(株)日立ソフトウェアエンジニアリング
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三宅 立記
(株)日立ソフトウェアエンジニアリング
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花田 良平
(株)日立製作所 ソフトウェア工場
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三宅 立記
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)開発事業部
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