新抗生物質Platomycinの醗酵生産
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概要
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土壌より分離したStreptosporangium violaceochromogenes subsp. globophilum(ATCC21893)は抗菌性, 抗腫瘍性抗生物質platomycinAおよびBを生産し, 本物質はその物理化学的性質および生物学的性質からbleomycin-phleomycin群抗生物質に属する新規の抗生物質であることを明らかにしてきた.本報ではplatomicinの生産性を高めるための培養条件の検討結果を報告する.菌の生育および抗生物質生産の至適温度はともに30℃であった.窒素源としてはBacto-liver, Ebios, corn steep liquor が有効でこれら三種の窒素源の混合使用を試みたところCSL 2%, Ebios 2%, Bacto-liver 0.1%の混合が良い結果を示した.炭素源としてはglucoseが良い結果を示した.界面活性剤としては, decaglycerolmonolaurateに添加効果を認め, 微量金属塩ではZnSo_4およびFeSO_4が抗生物質の生産に良い結果を示したのに対し, CuSO_4,CoCl_2は菌の生育にはあまり影響を示さなかったが, 抗生物質の生産を著しく阻害した.ビタミンや核酸関連物質の添加効果は認められなかった.Agmatineおよびspermidine添加倍地で菌を生育させ, これらamineのplatomycins生産に対する効果を抗菌活性や成分の変化(シリカゲル薄層クロマトおよびCM-Sephadexカラムクロマトでの挙動)を検討したが, 生産量および生産物の成分にほとんど影響を与えなかった.
- 1976-02-25
著者
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