コラーゲンに結合したリゾチームに関する研究
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概要
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コラーゲンに結合したリゾチームを使ってMicrococcus lysodeikticusの細胞壁のムコ多糖類の酵素的分解を研究した. コラーゲンは親水性で内部に空隙が多く存在し, 膜状になることが容易である等, 酵素を不溶化するのに好都合な点が多いので, この研究でmatrixの母体として選んだ. 酵素を不溶化するのに簡単で経済的な面から, 酵素をmatrixに結合するのに共役結合によらずsalt linkage, 水素結合, van der Waals'結合を利用した. コラーゲンリゾチームの膜状結合体を反覆使用する時の安定性を調べるため, 生体触媒管を用いて実験し, その安定性を示すことができた. この結果, この結合体を用いて連続反応を行なわしめる可能性もでてきた. 不溶化したリゾチームと元のリゾチームとの酵素的な性質を比較した結果, 最適pH, 最適温度はほとんど変化しなかったが, 速度論的な研究からこの結合体の内部への基質の拡散に大きな差があることがわかった. 不溶化過程に影響をおよぼす因子について, 予備的な実験を行ない, 酵素のコラーゲンへの吸着はLangmurianの等温吸着式にしたがうことがわかった. このことはコラーゲンmatrixはリゾチームに対してある一定の結合部位をもっていることを示す.
- 1972-09-25
著者
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Venkatasubramanian K.
Department Of Chemical And Biochemical Engineering Rutgers University The State University Of New Je
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Venkatasubramanian K.
Department Of Chemical And Biochemical Engineering Rutgers University
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Vieth W.
Department of Chemical and Biochemical Engineering, Rutgers University, The State University of New
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Wang S.S.
Department of Chemical and Biochemical Engineering, Rutgers University, The State University of New
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Wang S.s.
Department Of Chemical And Biochemical Engineering Rutgers University The State University Of New Je
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Vieth W.
Department Of Chemical And Biochemical Engineering Rutgers University The State University Of New Je