スギの核型について(V) : 九州地方のスギ(1)
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概要
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九州地方のスギ品種として知られているアヤスギ, シャカイン, メアサについて核型分析を試みクモトオシなどの前報と比較を試みた。1)核型はクモトオシと同様にK(22)=2A^m+2B^m+2C^m+2D^m+2E^m+2F^m+2G^m+2H^m+2I^m+2^<sc>J^<sm>+2K^mであった。2)オビアカ, ハアラなどにみられたF染色体の二次狭窄は観察されずクモトオシ型を示した。3)染色体長(相対長)による相同染色体間の識別はいずれの品種も可能である。4)染色体長(相対長)の品種間差はD染色体, G染色体およびI染色体において有意差がみられたが, 腕長比については有意差がみられないので品種間差の有無については今後, 分染などの手法により検討する必要がある。5)J染色体にみられる大型の付随体, connecting fiber, "Kopfchen"はいずれの品種にも観察され, スギの核型の特徴といえる。
- 日本森林学会の論文
- 1980-07-25
著者
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