標識^<14>Cによる同化産物の転流に関する研究(I) : トドマツのシュート展開期における同化産物の転流
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概要
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トドマツ苗木全体あるいは新シュートのみに対して^<14>CO_2を同化させ, シュート展開期の同化産物の転流状態を調べた。^<14>CO_2同化は, 新シュートのみの場合はシュートの展開初期(5月31日), 展開終了期(6月16日), 充実期(7月19日)の3回行ない, 同化直後および72時間後に処理した。苗木全体の場合は, 開芽前に^<14>CO_2を同化させ, 新シュートのみの場合と同時期に処理した。新シュートのみに同化させた場合は, 展開初期および終了期では, ^<14>C同化産物は大部分が新シュートに存在したままで, 非同化器官への転流はほとんど認められない。新シュートの充実期では, 非同化器官に転流した^<14>Cは, 苗木全体に存在する^<14>Cの35.5%を占め, 5月, 6月時点に比較して著しく増加している。苗木全体に^<14>CO_2を同化させた場合は, 新シュートの展開と同時に大部分の^<14>C同化産物は新シュートに転流する。これらの結果から, 新シュートは, その展開中は同化産物の強力なsinkとなっていることが明らかとなった。また展開終了期には, 非同化器官もある程度のsinkとなっている。
- 日本森林学会の論文
- 1977-01-25
著者
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