ポプラの葉さび病感受性に対する栄養条件の影響に関する研究(IV) : ミトコンドリアの形態変化を中心とした電顕的観察
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概要
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ポプラ葉さび病菌(Melampsora larici-populina KLEB.)に対する寄主と寄生者の相互関係を, おもに養分欠乏条件下におけるミトコンドリアの形態的変化という観点から, 電顕的に観察した。非感染葉においては, 対照区およびK欠乏処理区のミトコンドリアに形態的な差異は認められなかったが, NおよびP欠乏処理区においてはきわだった変化が認められた。一方, 感染に伴うミトコンドリアの変化は, 接種後8日目までは非感染葉における養分欠乏の影響にくらべて大きいとはいえず, 各処理区の感染によって生ずる変化に有意な差は認められなかった。寄主と寄生者間に見られた興味ある関係は, 本菌に対し感受性が高まるK欠乏処理区において感染後吸器の形成が顕著にみられたことである。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1975-08-25