材積表調製に関する研究(第I報)
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概要
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材積調製にあたり, 用いられる統計的方法について次の4項目についての研究を行つた。1. 回帰を用いる時の棄却域は, 観測値の分散から推定値の分散を引いたものを基として, 求められる。2. 現行材積表の検定は, 実測材積と材積表材積との回帰を利用して, 回帰係数, 回帰常数を検定することにより行われる。3. 材積表の実験式の常数を決定する場合各径級間の回帰常数及び係数の比較検定を回帰分析により行つて, 有意差のない径級のみまとめて, 回帰常数及び係数の推定を行つた。この方法を地域間, 或いは樹種間の回帰常数及び係数の差の検定にも利用した。4. 実験式を対数に変換して, 最小二乗法により計算する時は, その補正として, 正規分布の場合は, H. A. MEYERの修正係数が発表されているが, 分布を仮定しないときは, 推定値に10(n-1)/n (σ_x^2)/zln^<10>を乗ずればよいことがわかつた。(但しnは観測値の箇数, σ_x^2は観測値の対数の分散, ln 10=log_e 10=2.302535)本報告においては1,2,3に関して述べ, 4については第II報にゆずる。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1956-05-25
著者
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