林道施工における地盤切り過ぎの数量化による要因分析(I) : 外的基準が2つのグループ(切り過ぎなしと切り過ぎ)に分類される場合
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
林道施工におけるドーザショベル等による地盤の切取はその周辺の環境を破壊し, 最近「林道公害」なる社会問題が生じている。その切り過ぎ現象がいかなる地盤要因のところに生じやすいかをみるため, 筆者は今回高知営林局が昭和44年度に施工した98林道(総延長約103km)から, 余切率(施工土積量/設計土石量)がかなり大きいと思われる15林道を取上げ, 各林道から30測点すなわち15林道全体から450測点を抽出した。これらの地盤要因を林道工学的見地から8アイテム29カテゴリーに分類するとともに, 土積の余切率が110%かそれ以下の箇所を切り過ぎなし, 120%かそれ以上の箇所を切り過ぎとし, これによって外的基準を2つのグループに分類した。そして当該数量化方法により各要因のカテゴリー値を算出し, さらに各測点のスコアやその他必要係数を算定した。これによると, 8項目の要因全部を取り上げた場合の重相関係数は0.33となり, その総合的分析精度は十分であるといえなかった。また各要因項目・カテゴリーの当該2分類の外的基準に対する寄与率は, 満足なものではなかった。さらに外的基準の2つのグループ間にも余り差がなく, 両グループの分岐点の判断成功率は50%であった。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1975-01-25
著者
関連論文
- 林道施工における地盤切り過ぎの数量化による要因分析(II) : 外的基準が切り過ぎのみの数量で表わされる場合
- 林道施工における地盤切り過ぎの数量化による要因分析(I) : 外的基準が2つのグループ(切り過ぎなしと切り過ぎ)に分類される場合
- 319.材積生長推定の回帰式について
- 220. 苗畑の除草着手時期について