ヨーロッパトウヒ植栽本数試験地の閉鎖と環境因子(II)
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概要
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ヨーロッパトウヒ植栽本数試験地(図-1)内で1968,'69,'70年度行なった環境因子の観測結果は下記の通りであった。1)地上1.5mの気温は密度間の差が非常に少ないばかりでなく, 林外と林内との差も少なかった(図2〜4)。2)地上10cmの気温は林外が一般に高温で1日中の温度変化が大きかった。それに比べて林内ははるかに低く1日中の変化も少なかった。密度間では一般に閉鎖の強い順序に低い傾向があった(図-5)。3)地表面の温度は地上1.5mおよび10cmの気温より低く, 1日中の温度変化もはるかに少なかった。密度間の差も全般的に少なかった(図-6)。4)地下10cmの地温は気温や地表面の温度に比べて1日中の変化が少なく, 生育期前半は林外, 3,000本区, 6,000本区の順に温度が高かったが, 後半は必ずしもこの傾向と一致せず, 閉鎖直前の3,000本区が林外よりも高かった(図-7)。地下20cmの地温は, 地下10cmよりもさらに1日中の変化や林外と林内との差および密度間の差が少なかった(図-8)。そして10cm, 20cm共に生育期前半よりも後半の温度差が少ない傾向があった。5)地上2mの風速は林外と林内とでは著しく違ったが, 密度間ではそれほどの差がなかった。そして閉鎖が強くなるにつれて密度間の差も縮まる傾向が見られた(図-10,11)。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1972-03-25
著者
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