豪雨による崩壊土砂量推定のためのモデルについて
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概要
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豪雨による崩壊土砂量を推定するため, "種々の原因が重複した所で崩壊が発生する"という考え方に基づいて, モデル実験を次のように試みた。すなわち, 1cm×1cmの単位要素100個からなる10cm×10cmの正方形を流域にみたてる。崩壊素因として, 地質による確率p_1,地形による確率p_2,誘因として時間雨量による確率p_3をきめ, 乱数表を用いこれらの確率に従って, 各単位要素内へランダムに点を落とす。p_3は継続時間だけ操作を繰り返す。単位要素内にN_c個以上の点が落ちた所で崩壊が発生したこととし, N_c以上の個数は崩壊規模を大きくするものと仮定した。p_1,p_2,p_3,N_cに数値を与えシミュレートした結果, 崩壊率が継続雨量の2次関数で近似できること, 崩壊土量の確率密度分布が, 片対数グラフ上で直線となることを確認した。また, モデルに適当な処理を行ない, 電子計算機を利用すれば, 現実の流域にもあてはめうることが推測できた。
- 日本森林学会の論文
- 1971-09-25
著者
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