カラマツ人工林における林分内の相対幹形と正形数の変動
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概要
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鳥取大学蒜山演習林のカラマツ林を対象として, 林分内における相対幹形と正形数の変動を検討した。林分内における相対幹形の変動係数は林齢とともに小さくなり, また, 相対位置が低いほど小さくなる傾向を示した。林分内における正形数の変動は全体的に林齢に伴ってゆるやかに下降傾向を示したが, λ_<0.5>は最初ではλ_<0.7>およびλ_<0.9>より高い変動係数を示したが, 林分の平均樹高が13m前後以降の安定した林分になると, 各正形数の変動係数は5%前後でほぼ同じ値になった。また, 平均樹高は13m前後以上に達してから相対幹形と正形数の変動が小さく, 同一林分内における単木間の相対幹形と正形数は類似していくことがわかった。単木の大きさによる相対幹形への影響は梢端以下ではみられず, 各正形数への影響は, λ_<0.7>で高い負の相関関係がみられた。しかし, 単木の大きさによるλ_<0.7>への影響はλ_<0.7>が0.7前後で小さな数値範囲内に生じるもので, λ_<0.7>はカラマツでも実用的で有効な指標と見なすことができる。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 2001-08-16
著者
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