アカマツ林土壌へ尿素を多量にまいた後に見られる硝酸活性
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概要
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森林土壌へアンモニア水、尿素等の窒素化合物を多量に施与したあと特異的に遷移的発生をする高等菌類-アンモニア菌の発生環境を明らかにする目的で、アカマツ林土壌へ1m^2当り700gの尿素をまき、これら菌類の発生を観察するとともに土壌の硝化細菌数と硝酸活性の変化を調査した。今回の尿素施与により7種の菌が発生し、これらは非施与土壌からは発生しなかった。非施与土壌ではアンモニア酸化細菌は検出されず、亜硝酸酸化細菌は2,300〜17/g乾重土壌であった。尿素施与後アンモニア酸化細菌は89日目から現われた。亜硝酸酸化細菌は尿素施与後一旦減少しその後60日目から増大した。硝酸活性は非施与土壌では見られなかったが、施与土壌では施与89日目から167日目に高い値を示した。亜硝酸酸化過程を阻害する塩素酸カリウム添加後、施与土壌の硝酸活性が大きく低下したことから尿素施与後の硝化作用は増大した硝化細菌により行われていることがわかった。
- 日本森林学会の論文
- 1995-05-01
著者
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