MDAデータ標準とパッケージソフトの紹介 (<特集> 美術館・博物館のドキュメンテーション)
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概要
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博物館の世界に初めてコンピュータが目に見える形で使い初められたのはワープロであろう。1989年の調査によると「全国の科学館215館の内80館がパソコンを導入していて,資料台帳を163館が持ち,データベース化しているのは17館である」とある。昨今の博物館建設ブームでは年に約200館の割合で博物館および類似施設が増減している。これらの新設館においては展示も含めるとコンピュータの利用は飛躍的に伸びている。しかし,ドキュメンテーションに関しては流通パッケージソフトもなく事例紹介等の件数もまだまだ少ない。もともと類似施設の図書館などと比べると予算や人員は極端に少なく,したがってコンピュータの利用技術の蓄積も少なかった。一部の博物館ではそれでも地道な努力を続けておられるが,ここにきてドキュメンテーションに関する環境が急激に変化してきている。それは博物館をとりまく社会的,技術的要因が関係している。ますますドキュメンテーションの環境を改善する方向に向かいつつある。本稿ではこれらの社会的・技術的要因を概観し,先進事例として、MDAデータ標準の内容やパッケージソフトのMODESを紹介する。
- 社団法人情報科学技術協会の論文
- 1992-07-01