気管支摘出術の基礎的実験と臨床的検討(第 20 回日本気管支学会総会)
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概要
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気管支摘出術後の病態生理変化を調べるため, 雑種成犬を用いて, 区域気管支摘出術群(11頭), 肺区域切除術群(5群)に分け検討した。区域気管支摘出術群は術後4週に血液ガス分析と気管支造影の検査を行い, 2群とも6ヵ月後に肺の拡張状態観察と肺組織病理学的検査を行った。区域気管支摘出術群では術後血液ガス分析ではガス交換に有意な低下はなく, 気管支造影では隣接肺の気管支の形態と位置は正常であった。6ヵ月後の再開胸時には区域気管支摘出肺の拡張状態は良好で, 収縮と拡張機能があった。病理組織学的には区域気管支摘出肺には軽度な術後反応があったが, 感染はなく, 肺胞は正常であった。動物実験により気管支摘出術の安全性と有効性を確認した後, 当科で経験した気管支拡張症26例を対象として, 気管支摘出術を施行し, 有効な治療効果が得られた。本療法は肺機能の温存, 肺切除後の死腔, 肺気腫等の合併症の防止において有効であった。
- 日本呼吸器内視鏡学会の論文
- 1997-12-25
著者
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宋 之乙
中日友好病院胸部外科
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葛 炳生
中国北京中日友好病院胸部外科
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宋 之乙
中国北京中日友好病院胸部外科
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石 彬
中国北京中日友好病院胸部外科
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葛 炳生
中日友好病院胸部外科
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石 彬
中日友好病院胸部外科
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