Srinivasan A, Wolfenden LL, Song X, et al, An outbreak of Pseudomonas aeruginosa infections associated with flexible bronchoscopes, N Engl J Med, 2003, 348, 221-227
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概要
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Johns Hopkins Hospital において,気管支肺胞洗浄(BAL)から検出されるP.aeruginosaの頻度を、2000年7月から2001年5月までの期間(ベースライン時)と2001年6月から2002年1月までの期間(アウトブレーク時)とに分け比較検討した.アウトブレーク期間中,414人の患者に665回の気管鏡が施行された.BAL検体からのP.aeruginosaの検出頻度は,ベースライン時の10.4%からアウトブレーク時は31.0%(相対リスク2.97;95%CI2.28〜3.90)に上昇した.両期間中の患者背景(危険因了)に差はなく,気管支鏡の施行過程や滅菌・消毒の過程にも違いはなかった.使用された3つの気管支鏡(BF-P40,BF-160,BF-1T160)を生理化塩水で洗浄し得られたサンプルからP.aeruginosaが検出されたが,内視鏡室外で管理維持されている気管支鏡や胃腸内祝鏡,内視鏡室自体,自動洗浄機などの環境からはP.aeruginosaは検出されなかった.これら気管支鏡の生検鉗子ロキャップの緩いことが確認され,2002年2月に使用を中止した.その後はBAL検体からのP.aeruginosaの検出頻度は減少し,ベースラインに戻った.また、この期間中3例の死亡があり,アウトブレークと関係している可能性が示唆された.患者BAL検体から得られたP.aeruginosaのパルスフイールドゲル電気泳動パターンは気管支鏡から得られたP.aeruginosaのそれと54.2%で一致し,気管支鏡の欠陥によるアウトブレークと判断された.
- 2003-05-25
著者
関連論文
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- Kirschke DL, Jones TF, Craig AS, et al, Pseudomonas aeruginosa and Serratia marcescens contamination associated with a manufacturing defect in bronchoscopes, N Engl J Med, 2003, 348, 214-220