バーチャルフレームを用いた立体表示法に関する研究
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概要
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立体画像表示を行う際, 本来画面より手前に飛び出して知覚されるべき物体が, 画枠付近で画枠に引き込まれるように奥行き方向にひずむ現象(以下, 「画枠ひずみ」)が発生する.本論文は, この画枠ひずみの影響を心理・生理両側面にわたり解析した結果と, 対処法として提案するバーチャルフレームについて論じたものであり, 全7章より構成される.第1章の「序論」では, 立体画像研究の意義とその課題をまとめ, 本研究の目的を述べている.第2章の「立体視のメカニズム」では, 立体視の要因とその視距離特性, 両眼立体視の基本的性質を概説している.第3章の「3次元画像の表示技術」では, 3次元画像の分類を概説し, 立体画像表示法の問題を提起している.これらを踏まえ, 第4章の「画枠ひずみの幾何学的解析と発生原因」では, 画枠ひずみが生じる際の物体の左右画像上の表示範囲から発生原因を推測し, これを明らかにする為の実験の計画を述べている.第5章の「画枠ひずみの知覚とバーチャルフレームの提案」では, 画枠ひずみの知覚現象を解析する心理実験の結果から発生原因を特定し, 仮想の画枠を画面手前に表示する対処法(バーチャクフレーム)を提案, さらに, その効果を検証する心理実験について述べている.第6章の「画枠ひずみ観察時の輻輳眼球運動の解析」では, 画枠付近での眼球運動の異常を指摘し, バーチャルフレームの効果を検証する実験について述べている.最後に第7章の「結論」では本論文の成果をまとめ, 今後の課題を論じている.
- 2000-11-01
著者
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