膜分離活性汚泥法による同時有機物除去・硝化
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概要
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分離膜を付置したバイオリアクターで活性汚泥を高濃度 (MLVSS 15,000 mg/l) に保持した場合のBOD除去と硝化について検討した. まず, この汚泥濃度で汚泥の生成が最小となるBOD負荷量を求め, 0.10 gBOD・gVSS^<-1>・d^<-1>を得た. 3系列のリアクターをこのBOD負荷条件で運転した結果, 汚泥の生成が少なくなったためにリアクターからの汚泥の引抜きが不要となり, 硝化反応がおきるのに十分に長い汚泥滞留時間が得られた. このとき十分なBOD除去と硝化が同時に起こり, リアクター容積当たりのBOD除去量は従来の標準活性汚泥法 (BOD負荷0.30gBOD・gVSS^<-1>・d^<-1>, MLVSS 3,000 mg/l, 汚泥滞留時間約10日) に比べ, 約2倍となった. 3系列のリアクターに供給する模擬廃水中のケルダール態窒素濃度を徐々に増してリアクターへの窒素負荷量を増加させてゆく実験を行った結果, いづれの系でも約0.30 gTKN・l^<-1>・d^<-1>以下の窒素容積負荷条件では, 供給された総てのケルダール態窒素が硝化された. また, 溶存酸素濃度が高かったにもかかわらず, 多くの場合リアクターに供給した模擬廃水中の窒素の27%以上が硝化と同時に脱窒された.
- 1989-03-25
著者
-
山岸 昂夫
産総研
-
諏訪 裕一
中央大理工
-
諏訪 裕一
中央大学理工学部
-
諏訪 裕一
公害資源研究所
-
山岸 昂夫
公害資源研究所
-
漆川 芳国
公害資源研究所
-
平井 正直
公害資源研究所
-
諏訪 裕一
中央大学 理工学部
-
山岸 昂夫
公害資源研
-
平井 正直
公害資源研公害第3部
-
漆川 芳国
公害資源研公害第3部
-
諏訪 裕一
中央大理工:産総研
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