複合タグ方式のLisp処理系におけるガベージ・コレクタの実現とその問題点
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概要
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最近の汎用マイクロプロセッサは32ピット・アドレスのものが主流であるため,ポインタ・タグによるLisp処理系での性能は期待できない.今後はアドレス・タグとオブジェクト・タグとを用いた複合タグ方式が主流になろう.本論文では,複合タグ方式を採用した処理系の例としてUtiLisp 32を取り上げ,そこで実現したmark&sweepによる一括型ガベージ・コレクションのアルゴリズムを報告する.これはインタラクティブな使用に十分耐える高速なものであり,主にMorrisのアルゴリズムを基本として,より一般的な複合タグ方式の処理系に適用可能な形に改良したものである.ここではUtiLisp 32に依存する形で述べているが,系統的な修正により一般の処理系にも活用できる.さらにはガベージ・コレクションとLisp処理系の信頼性との関係に触れ,処理系の一部としてのガベージ・コレクション実現の問題点をあげ,その解決法を論じる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-03-15
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