非等長ブロック分割による濃淡画像符号化方式

概要

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画像データの蓄積・通信コスト低減のため,画像に内在する冗長性を抑圧して高能率符号化を行う,画像圧縮の技術が望まれている.本論文では,視覚特性を利用した比較的簡単な符号化・復号処理によって,高水準の圧縮性能を達成できる濃淡画像符号化方式を提案する.このような符号化を,画像を輝度変化の状況に応じて大きさの異なるブロックに分割する非等長ブロック分割と,符号化データの量子化ビット数をブロックサイズによって変える階層的ビット割当てにより実現している.非等長ブロック分割は,ブロック内の輝度を線形近似したときに発生する歪が許容値以下となるように行われ,このとき,ブロックの統合と呼ぶ方法を用いて,エッジの高度保存と処理の高速化を図っている.階層的ビット割当てでは,総ビット量一定の制約下で量子化歪を最小化する条件から,上記線形近似係数の量子化ビット数をブロックサイズの関数として定める.ブロックの分割構造および最子化された近似係数は,Quad-Tree構造に符号化される.シミュレーションの結果,高性能とされるコサイン変換符号化と同水準のビットレート対S/N比を達成できることを確認した.処理時間,それも特に実用上問題となる復号時間を短縮できること,また,画像上に文字・記号などが混在している場合の保存性が良いことなどの特長がある.
社団法人情報処理学会の論文
1987-03-15

非等長ブロック分割による濃淡画像符号化方式

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