多機種μP 用セルフ・コンパイラ・コード生成部のコンパクト化手法
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概要
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多機種化が著しく,ライフサイクルの短いマイクロプロセッサ搭載ワークステーションのソフトウェア開発を支援するためには,ワークステーション上で走行する高級言語コンパイラの迅速な提供が必須となる.ジェネレータ方式を用いて高級言語セルフ・コンパイラの開発効率を向上するには,マイクロプロセッサのアーキテクチャ依存性が高く,ジェネレータ化による規模増大が著しいコード生成部を,いかにしてコンパクト化(コード生成時に必要なワークステーションの主記憶容量を小さくすること)するかが重要な課題となる.本論文では,強く型付けされた(strongly-typed)言語仕様に対して適用可能なコード生成部のフェーズ分割アルゴリズムを中心とした,コード生成部のコンパクト化手法を提案する.コード生成部のコンパクト化手法を適用したマイクロプロセッサ用コード生成部を,ジェネレータ方式で作成し,特定マイクロプロセッサ用に個別作成された市販の高性能セルフ・コンパイラのコード生成部と比較したところ,次の評価結果を得た.(1)コード生成時に必要な最大主記憶容量は,64〜120kバイトの範囲に抑えることができる.(2)コード生成処理時間については,1kステップのソース・プログラムに対して,1コード生成サブフェーズ当たり約30秒のオーバヘッドを生ずる(3)オブジェクト・プログラムのメモリ占有量・実行速度については,まったくオーバヘッドを生じない.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-02-15
著者
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