社内技術情報の蓄積とサービス
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
企業における技術情報のシステム化とその機械化が要請されている今日,その背景のもとに,旭化成工業においても,CASISの検索用磁気テープを利用したSDIサービスの経験を基礎に社内技術情報処理システム(ATIS)を試行している。 このATISは社内技術情報を一元的に統合し,インプット蓄積した総合索引ファイルのマスター・テープを作成し,これを活用して多角的情報サービスを意図したものである。 本文ではまず,社内技術情報処理機械化は単なる遡及検索などに見られる受動的なサービスではなく,コンピュータの特徴を生かした能動的なサービス,さらには研究管理,技術企画にそのサービスを拡張されて,はじめて生かされることに意義のあることを述べた。つぎに,ATISの特徴を述べ,さらにはインプット・データ蓄積の対象およびコーディング,マスター・テープ作成方法,検索サービスの種類などのATISの概要について述べた。最後に社内の情報管理体制の確立,情報管理教育の徹底,情報の機密性および検索コストの問題などを,今後解決すべきATISの問題点として言及した。
- 社団法人情報科学技術協会の論文
- 1973-02-01