弱毒タバコモザイクウイルス(L_<11>A)に感染したトマト植物における葉緑体の微細構造的観察
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概要
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弱毒ウイルス感染の影響を明らかにするため, TMV-L (強毒ウイルス) TMV-L_<11>A (弱毒ウイルス)をトマト(福寿2号)の葉に, それぞれ単独接種後, 経時的に上位葉のクロロフィル(a+b), (a/b)の測定および感染細胞組織の電顕的比較観察を行った。その結果, 接種後5日目では, TMV-L, L_<11>A感染葉ともすでに細胞内に多くのウイルス粒子がみられクロロフィル(a+b), (a/b)には健全葉との差はみられず, 葉緑体の微細構造にも著しい変化は観察されなかった。感染後10〜30日目では, 両区とも健全葉と比べてクロロフィル量は低下し, その量は健全葉>L_11A>Lの順を示した。L感染の影響を強く受けている葉緑体はしだいに膨潤し, 包膜は壊れ, 崩壊した。しかし, そのラメラ系には著しい変化はみられなかった。一方, 無病徴のL_<11>Aにおいても, 葉緑体は感染の影響を受け, L感染葉の場合のように包膜が壊れ, 崩壊した像も観察された。
- 1989-01-25
著者
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