細胞壁結合型パーオキシダーゼ阻害と4-ヒドロキシ安息香酸ヒドラジドによるトマト萎ちょう病抵抗性の誘導
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概要
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トマト萎ちょう病に対する抵抗性誘導物質4-ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド, サリチルヒドラジドおよび2-焦性粘液酸がトマト細胞壁結合型パーオキシダーゼおよび精製西洋ワサビ・パーオキシダーゼ活性を阻害することを見いだした。一方, トマト萎ちょう病に対して抵抗性を誘導しないサリチル酸はパーオキシダーゼ阻害を示さなかった。西洋ワサビ・パーオキシダーゼはアロステリック酵素であり, これらの抵抗性誘導物質は西洋ワサビ・パーオキシダーゼをアロステリックに阻害することが見いだされた。逆に, 4-クマル酸とサリチルヒドロキサム酸は西洋ワサビ・パーオキシダーゼを活性化した。これらの抵抗性誘導物質のうち, 4-ヒドロキジ安息香酸ヒドラジドとサリチルヒドラジドはパーオキシダーゼの不活性中間体compound IIIに結合した。4-ヒドロキジ安息香酸ヒドラジドはcompound IIIを弱く活性化し, 4-クマル酸, サリチルヒドロキサム酸と同様に, NADH依存パーオキシダーゼ反応のcofactorとなった。
- 1998-02-25
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