イチゴうどんこ病に対する薬剤の効果を簡易かつ確実に評価できる試験法
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概要
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イチゴうどんこ病に対する薬剤の効果を簡易に評価できる試験法を考案した。うどんこ病菌の接種にはランナー先端小葉が適し, 接種7日後に葉裏の菌そうを肉眼観察して発病程度を判定できた。展開直後の若葉が最も高率に発病し, 成葉化するにつれて発病小葉率が低下した。接種7日後に菌そうが肉眼観察でき, 4週間生存した。接種胞子濃度は5.0×10^4/ml以上で高率に発病し, 発病程度も安定した。接種後の温度条件は20℃で高率に発病し, 次いで15℃, 25℃の順に発病程度が低下した。25℃では発病程度が抑えられ, 30℃では発病しなかった。有効薬剤をあらかじめ処理したランナー先端小葉は発病が抑制され, 薬剤の防除効果が適切に評価でき, 薬剤および濃度間の効果の差異を明確にすることができた。切断先端小葉を用いた試験管内試験における薬剤効果の発現は, 圃場試験よりも明瞭であり, 簡易かつ迅速な薬剤効果の評価に適している。
- 日本植物病理学会の論文
- 1995-12-25
著者
-
杉村 輝彦
奈良県農業総合センター果樹振興センター
-
岡山 健夫
奈良農総セ
-
松谷 幸子
奈良農総セ
-
岡山 健夫
奈良県農業総合センター
-
中野 智彦
奈良県農試
-
中野 智彦
宇陀地域農業改良普及センター
-
松谷 幸子
奈良県農業試験場
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