わが国における文化人類学研究者の現状 : 『研究者・研究課題総覧1984年版』を用いた計量的分析の試み
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概要
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人文・社会科学領域における,わが国の学術研究の実態を探る一つのステップとして,近年急速に隆盛になりつつある文化人類学を専攻する研究者を対象に,1985年学術振興会から出版された『研究者・研究課題総覧1984年版』を用いて計量的な分析を行った.その結果,1)文化人類学を主たる専門領域とする研究者339名に対し,この分野を第2・第3の専門とする研究者は512名と多く,ほとんど全ての学問領域にまたがって存在すること 2)文化人類学研究者は,他の分野の研究者と比較して修士・博士の学位を持っている者が多く,中堅層が研究所に所属する傾向がみられること 3)大学の様々な学部で学んだのち,大学院で人類学を専攻した者が半数を占めること 4)所属学会は非常に多様であるが「日本民族学会」と「日本民俗学会」の2学会で多数を占めること 5)研究課題は社会人類学的なものが多いが他にも様々なアプローチがあること 6)投稿雑誌は紀要や報告書類に集中していることなど など,わが国の文化人類学研究者のいくつかの特質が明らかになった.
- 社団法人情報科学技術協会の論文
- 1986-10-01
著者
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中嶋 美和子
千里学術情報研究会
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中嶋 聞多
千里学術情報研究会
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右田 昌彦
千里学術情報研究会
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中川 隆
千里学術情報研究会
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宇治谷 恵
千里学術情報研究会
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金森 孝之
千里学術情報研究会
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小山 茂樹
千里学術情報研究会
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佐々木 隆夫
千里学術情報研究会
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近藤 勝一
千里学術情報研究会