複雑系構築ツール
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概要
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カオス,複雑系という言葉は,一般雑誌や書籍に取り上げられ,言葉自体は認知されてきている.しかし,現状では,実際にカオス,複雑系を体験したり利用したりしようとすると,その敷居はまだまだ高い.日本は複雑系研究において世界トップレベルの水準である.一方,その製品への応用に関してはいまだ緒についたばかりである.また,その製品開発も潤沢な資金のある大企業のみで行われている.そこで,我々は複雑系の技術を広めるために,「複雑系構築ツール」の開発を提案する.このツールの基本コンセプトとしては,次の3点があげられる.1)高度なプログラミング技術がなくても使用可能なこと.2)直感的に使用できるツールであること.3)設計されたものが共有化ができること.まず,簡単なスクリプト言語(HTMLのような)を提供する.次に,そのスクリプトで書かれた機能単位をグラフィカルユーザインタフェース上に配置する.最後に,これら2つを組み合せることで,複雑系のプログラムを作成する.将来的には,このツールを公開技術として学術,教育,産業の分野で利用できるようにしたい.複雑系の応用範囲は多岐にわたっているため,簡単に研究開発できるツールが得られることで,新規産業の創出に多大な貢献ができるものと考えている.
- 社団法人情報処理学会の論文
- 2002-09-15
著者
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